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AirPods 4 ノイズキャンセリング レビュー|有線Sennheiser派が半年使って分かったこと


Sennheiserの有線イヤホンを10本以上使い続けてきた僕が、なぜ今AirPods 4を毎日使っているのか。半年前には自分でも想像していませんでした。

有線派にとってワイヤレスへの乗り換えは、音質を妥協するだけに見えます。しかも開放型(インナーイヤー型)でノイズキャンセリングが効くのかという疑念もあります。AirPods Pro 2との価格差¥15,000をどう考えるか。この記事では、半年間の実使用を通じてこれらの疑問に正直に答えていきます。

この記事でわかること:
– 開放型でノイキャンがどこまで効くかの実感
– 有線・Sennheiser経験者から見た音質の正直な評価
– AirPods Pro 2との違いと価格差の考え方
– 半年使って装着感・バッテリーはどうだったか


目次

結論——有線派だった僕がAirPods 4を半年使い続けている理由

買ったのは2025年10月。購入価格は¥22,545でした。

SennheiserのHD 599やIE 300を含め、有線イヤホン・ヘッドホンを10本以上使ってきた僕には、ワイヤレスへの先入観がありました。音質が落ちる、接続が不安定、イヤーチップを耳に押し込むカナル型も好みではない。AirPodsのあの開放型は「なんか物足りない」という印象のままでした。

それが変わったのは、Apple純正エコシステムの動線を体で覚えてからです。iPhoneとMacBookとiPadを行き来しながら仕事をしていると、AirPodsの自動切り替えが思った以上に手放せなくなりました。「ちょっとMacで動画を見てからスマホに戻る」という操作が、ケーブルを抜き差しするより格段に早いんです。音質の話ではなく、生活の動線の話として、ワイヤレスに転換しました。

ただ、これは「有線の音質をあきらめた」という話ではありません。音楽をじっくり聴くときは今でも有線を使います。AirPods 4は「ながら聴き・通勤・仕事中」の道具として位置づけています。その文脈での評価を以下に書いていきます。


スペックまとめ(表)

項目 仕様
型式 インナーイヤー型(開放型)
ANC あり(アクティブノイズキャンセリング)
外部音取り込み あり(適応型)
空間オーディオ あり(頭部追跡対応)
連続再生(ANCオン) 最大5時間
ケース込み 最大30時間
充電 USB-C / MagSafe(ワイヤレス充電対応)
チップ H2
重量(片耳) 約4g
防水 IP54
価格 ¥24,800(税込)

スペックの詳細はここで終わります。以下は全て体験の話です。


開放型でノイズキャンセリングは本当に効くのか

カナル型との違い——密閉と開放の差

カナル型は耳穴に栓をする構造なので、物理的な遮音が先にあります。その上でANCが残りのノイズを消します。AirPods 4のような開放型はそこが根本的に違います。耳に蓋をしていないので、高周波の声や雑音は普通に入ってきます。

ANCが得意とするのは主に低周波の持続音です。エアコンの振動音、電車の走行音、換気扇のうなり——こういう音に対しては、開放型でもANCが機能します。空間が静かになる感覚があります。「音が消える」というより「音の圧力がふっと抜ける」感じ、と言うほうが近いかもしれません。

カナル型ほどの遮断感は出ません。それは最初から覚悟していました。

通勤・カフェ・オフィスで半年試したノイズキャンセリングの実感

通勤電車(地下鉄):走行音は明確に減ります。車内アナウンスや会話はほぼそのまま聞こえます。音楽を流すと電車内にいる感覚がだいぶ薄れます。完全に遮断したいならカナル型が必要ですが、「音楽に集中できる環境になるか」という基準では合格だと思います。

カフェ(中程度のノイズ):空調音・BGMの低音部分がカットされて、店内がひとつ落ち着く感じがあります。隣の席の会話は聞こえます。作業用BGMを流しながら使うには十分な環境になります。

オフィス(エアコン・PCファン音):これが一番効いていると感じる場面です。空調の持続音が消えて、キーボードを打つ音と自分の声だけが残る感覚になります。集中したいときにはオフィスがANCの恩恵を一番感じる場所です。

遮断が必要な環境(飛行機・工事現場・大きな声の会議室)には向きません。その前提があれば、開放型ANCとして想定以上でした。


音質——Sennheiserと比べてどうか

正直に書きます。SennheiserのIE 300やHD 599と比べると、音の分離感と空間表現は全然違います。低音域の締まり、中高音の細かいニュアンス、音場の広がりの表現力——これらは有線上位機には届きません。

AirPods 4で音楽をじっくり聴いていると「なんか平たいな」と感じる場面があります。得意なのは、ボーカルが前に出るポップス系や、音数が少ないジャズ系です。クラシックのオーケストラや細かい音が重なるプログレはあまり向きません。

ただ、これを欠点として書く気にはあまりなれません。用途が違う道具だからです。通勤中のPodcast、仕事中のBGM、FaceTime通話——これらの目的ではAirPods 4で十分以上です。通話品質はSennheiserの有線より明確に上で、マイクの拾いが良く、相手に聞き返されることが減りました。

有線の音楽鑑賞の代替にはなりません。でも「ながら聴き・通話・作業用」の道具としては、SennheiserがAirPods 4に勝てる場面はありません。


装着感——耳から落ちないか、半年で分かったこと

開放型の装着感の個人差

開放型インナーイヤー型は耳穴に入れるタイプではなく、耳介(耳の穴の周り)に引っ掛けて固定します。合う人と合わない人の差がカナル型より大きいです。

実際に上位のレビュー動画(Leo Tohyama氏)では「僕の耳にはちょっと合ってなくて、落とすのが怖かった」と明言されています。耳の形によっては同じ感想を持つ方がいるのは事実で、装着感の個人差はスペック表には出てきません。

僕の耳には合った——でも試着は強く勧める

僕の場合、6ヶ月間の通勤と仕事中の使用で一度も落ちたことはありません。ランニングや激しい動作中は試していないので、その用途では別途確認が必要です。

装着してすぐは「これ落ちないか?」と気になりましたが、1週間も使うと感覚が消えました。意識しなくなった、というのが正確です。開放型の独特の引っ掛けている感覚が当たり前になると、圧迫感がない分カナル型より長時間の使用が楽でした。

ただ、これは耳の形状による個人差が大きいです。Apple Storeや量販店で試着できる場合は必ずやっておくことをお勧めします。購入前に試せない場合は、Amazonの返品期間内に実際の生活で使ってみるのが現実的です。


AirPods Pro 2との比較——価格差¥15,000を正当化できるか

比較軸 AirPods 4 ANC(¥24,800) AirPods Pro 2(¥39,800)
型式 インナーイヤー型(開放型) カナル型(密閉型)
ノイキャン性能 開放型ANC カナル型ANC(業界トップクラス)
外部音取り込み あり あり(より自然)
空間オーディオ あり あり
充電 USB-C / MagSafe USB-C / MagSafe / Apple Watch充電
連続再生 最大5時間(ANCオン) 最大6時間(ANCオン)
チップ H2 H2
装着感 個人差あり(開放型) カナル型(密閉感)
価格 ¥24,800 ¥39,800

ノイキャン性能だけを最優先するなら、Pro 2一択です。カナル型の物理遮音+H2チップのANCは、開放型では絶対に出せない静寂感があります。飛行機をよく使う人、工事現場や大音量環境での使用が多い人、カナル型の装着感が苦にならない人はPro 2を選んだほうがいいです。

逆に、「耳に蓋をされる感覚が苦手」「ながら聴きがメイン」「Apple製品との連携が目的」という軸で考えると、¥15,000の差は薄くなります。僕がAirPods 4を選んだのは、インナーイヤー型の開放感が通勤中も仕事中も圧迫感なく長時間つけ続けられるからです。カナル型を4時間以上つけ続けると、僕の耳は疲れてきます。その疲れがない、というだけで選ぶ理由になりました。


バッテリー持ちと日常使い

公称値はANCオン時で最大5時間、ケース込み30時間です。半年使っての実感は、公称値から大きく外れていません。

平日の通勤(往復1.5時間)+昼休み(30分)の合計約2時間を毎日使って、1週間ケースに入れ忘れても充電切れになったことはありません。ケースへの出し入れを習慣にすれば、バッテリーを意識する場面はほぼないです。

半年でバッテリーの劣化を感じたかというと、正直まだわかりません。目に見えて短くなった感覚はないです。1年後、2年後にどうなるかはこれから確認していきます。


こんな人に勧める、こんな人には勧めない

向いている人
– iPhone / Mac / iPadを日常的に行き来していて、接続切り替えの手間を減らしたい
– 通勤・在宅ワーク中のながら聴きがメイン用途
– カナル型の圧迫感・密閉感が苦手
– ¥25,000以下でApple純正の体験を試してみたい

向いていない人
– 音楽リスニングが主目的で、有線上位機の音質を求めている
– 飛行機や騒音環境で強力なノイキャンが必要
– 開放型の装着感が自分の耳に合うか確認できていない
– スポーツ・ランニング中の激しい動作での落下リスクが気になる


よくある質問

Q. 開放型のイヤホンでもAirPods 4のノイズキャンセリングは実際に効きますか?

効きます。ただしカナル型ほどの遮断感はありません。電車の走行音、空調音、PCファン音といった低周波の持続音はかなり減ります。人の声や高周波の音は入ってきます。「静寂が欲しい」ではなく「音楽に集中できる環境になればいい」という用途なら十分です。

Q. AirPods 4とAirPods Pro 2では具体的にどこが違いますか?

最大の違いはイヤホンの型式と、それに伴うノイキャン性能です。AirPods 4は開放型(インナーイヤー型)、Pro 2はカナル型(密閉型)です。Pro 2のほうがノイキャンは強力で、連続再生も1時間長いです。ただし価格差は¥15,000で、装着感の好みも分かれます。ノイキャンを最優先しないなら、AirPods 4で用途を満たせる場面は多いです。

Q. 有線イヤホンからワイヤレスに乗り換えて後悔しませんでしたか?

音楽をじっくり聴く用途では、有線上位機の音質には届きません。その点は正直に後悔できる部分です。ただ「ながら聴き・通勤・通話・Apple製品の連携」という用途を切り分けると、後悔よりも「使い分けが正解だった」という感覚のほうが強いです。有線を完全に手放す必要はなく、並行して使うのが現実的です。

Q. 毎日使い続けた場合、AirPods 4のバッテリーは半年でどのくらい劣化しましたか?

iPhoneのようにバッテリー残量のパーセント表示や劣化確認機能がないので、数値での回答はできません。ただ僕の場合、半年毎日使っていますが購入直後と使用感は変わっていません。通勤往復2時間の毎日使用でケースに戻す習慣があれば、バッテリー切れを経験したことはありません。


まとめ——有線派だった僕が、半年後もAirPods 4を使い続けている

有線からワイヤレスへの転換を迷っていた半年前の自分に、一言で伝えるなら「用途を分けて使えば、どちらも活きる」です。

音楽鑑賞の道具としての有線の位置づけは変わっていません。AirPods 4はその隣に加わった、別の道具です。Apple製品間の自動切り替え、開放型のつけ続けても圧迫感がない装着感、通話マイクの精度——これが半年間使い続けた理由です。

開放型ANCの限界は正直に書きました。カナル型の静寂感は出ません。音楽の解像度は有線に届きません。装着感は個人差があります。それを理解した上で、¥24,800という価格と自分の用途を照らし合わせてください。Amazonのセールで¥22,000台になったタイミングがあれば、試す価値は十分あります。

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この記事を書いた人

在宅ワーク環境とガジェットが好きで、外資系企業に10年勤めつつ、兼業としてプロダクト開発や店舗デザインをしています。
使ったものを記録・紹介したいと思います。

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