iPad mini 7を買ったとき、スタイラスの選択肢が実質一つしかありませんでした。新機能付きで使えるのは Apple Pencil Pro のみで、それまで使っていたサードパーティ製スタイラスからの乗り換えが半ば強制的に決まりました。¥19,800という金額に少し頭を抱えながら購入して、気づけば半年が経っています。
この記事でわかること:
- サードパーティ製スタイラスからApple Pencil Proに乗り換えた正直な感想
- スクイーズ・バレルロールは本当に使えるのか
- Apple Pencil 第2世代との違い
- 半年使い続けて見えてきたこと
iPad mini 7を買ったら、スタイラスはApple Pencil Proしか選べない
対応機種一覧
Apple Pencil には現行で3種類あります。どのモデルを選べるかは持っている iPad によって決まります。
| モデル | 対応 iPad(主なもの) |
|---|---|
| Apple Pencil Pro | iPad Pro M2・M4、iPad Air M2・M3、iPad mini 7(A17 Pro) |
| Apple Pencil 第2世代 | iPad Pro(M1以前)、iPad Air 第4・5世代、iPad mini 第6世代 |
| Apple Pencil USB-C | iPad(第10世代)、iPad Air M2(MagSafeなしモデル) |
iPad mini 7 は Apple Pencil Pro のみ対応です。第2世代は使えませんし、USB-C版も新機能に非対応です。この事実を最初に把握しているかどうかで、¥19,800への向き合い方が変わります。
Apple Pencil Pro スペックまとめ
| 項目 | 仕様 |
|---|---|
| 価格 | ¥19,800(税込) |
| 重量 | 20.7g |
| 充電方式 | MagSafe(iPad本体に磁着・自動ペアリング) |
| 新機能 | スクイーズ・バレルロール・ハプティクスフィードバック・「見つける」対応 |
| 筆圧検知 | あり(第2世代と同等) |
| 傾き検知 | あり(第2世代と同等) |
サードパーティ製スタイラスから乗り換えた経緯
サードパーティ製を使っていて気になってきたこと
サードパーティ製スタイラスを使っていたのは1年弱でした。¥3,000台という価格で筆圧検知もあり、最初は満足していました。ただ毎日使っていくうちに、不満が少しずつ積み上がってきました。
一番ストレスだったのは、書く前に電源ボタンを押す必要があることです。「メモしよう」と思って iPad を開き、スタイラスを手に取り、ボタンを押して接続を待つ。そのわずか数秒で書く気が半分くらい飛びます。手書きのリズムは案外繊細で、「すぐ書ける」かどうかがかなり大事だと気づきました。
接続の不安定さも気になりました。しばらく使わないとペアリングが切れていて、再接続に時間がかかります。急いでいるときほど繋がらないという状況が続いていました。
遅延については購入当初はそこまで気にしていませんでした。ただ Apple Pencil Pro に変えてから振り返ると、サードパーティ製のころには確かに若干のラグがありました。気になっていなかっただけで、ずっとあったのだと思います。
iPad mini 7 に対応するスタイラスは Apple Pencil Pro しかない
iPad mini 7 に対応するスタイラスが Apple Pencil Pro しかない以上、選んだのではなく選ばされた、というのが正直なところです。
半年使ってみて後悔はありません。毎日使うものとして見ると1日あたり100円ちょっとです。サードパーティ製のころに積み重なっていたストレスが消えただけでも、元は取れた感覚があります。
Apple Pencil Proレビュー——第2世代との違いは「機能」にある
書き心地の差はあるか
書き心地そのものに大きな差はありませんでした。筆圧・傾き検知の精度は第2世代とほぼ同等で、「Proの方が滑らか」「線が安定する」といった違いは体感できませんでした。第2世代からProへの乗り換えを書き心地の改善目的で検討しているなら、その期待は外れる可能性が高いです。差はあくまで操作機能にあります。
スクイーズ機能——最初は疑っていたが半年で変わった
購入当初は「ペン軸を握り込むスクイーズで何をするんだろう」と思っていました。
実際に使い始めてから、主に使っているのは消しゴムへの切り替えです。GoodNotes で手書きメモをしているとき、消したいと思った瞬間に軸を軽く握ると消しゴムに切り替わります。書き終わったらまた握ればペンに戻ります。画面上のツールバーを毎回タップしていた以前と比べると、視線が画面の隅に飛ぶ回数が明らかに減りました。
最初の2週間はほとんど使いませんでした。3週目あたりから指に馴染んで、今では使っていない状態が想像できなくなっています。「最初は疑っていた」から「手放せない」になるまで3週間。これがスクイーズの正直な体験です。
バレルロール機能——GoodNotesでは使わない、Procreateなら使える
バレルロールはペン軸を回転させると、アプリ上のブラシの向きが変わる機能です。物理的なペンで線の向きを変えるような操作感で、イラスト向きです。
GoodNotes でメモを書くだけなら、バレルロールはほぼ使いません。そもそも GoodNotes はバレルロールに対応していないので、使いたくても使えない状況です。Procreate でイラストを描くときには機能します。ブラシの向きを変えながら描くと、紙に描いているときの感覚に少し近くなります。
週に数回 Procreate を開いたときだけ使っている状態です。メモ用途がメインなら、バレルロールの価値は低いというのが正直なところです。
「見つける」機能——正直なところ
AirTag のように iPhone から場所を探せる機能です。iPad 本体に磁着して充電する習慣ができると、失くす頻度自体が下がるので、半年で使ったのは1回だけでした。存在意義は分かりますが、この機能のために Proを選ぶ必要はないと思います。
半年使い続けて分かったこと
使用頻度が高い場面・低い場面
毎日使っているのは GoodNotes での手書きメモです。仕事のメモ・読書ノート・アイデアの書き出し。これが使用時間の8割を占めています。Procreate は週2〜3回程度で、バレルロールを使うのもそのとき限定です。
スクイーズは毎回使います。バレルロールは用途次第。「見つける」はほぼ使いません。半年経ってそのまとめになりました。
機能の多さで判断するより、「スクイーズが自分の使い方に合うかどうか」で満足度が変わります。GoodNotes で頻繁にメモを取る方なら、スクイーズの恩恵を一番受けやすいです。
正直なデメリット
一番気になるのは対応機種の制限です。Apple Pencil Pro が対応するのは、現行では iPad Pro M2・M4、iPad Air M2・M3、iPad mini 7 のみです。次の iPad に買い替えたとき、新しいモデルが対応しているかどうかは購入時点では分かりません。Apple が Pencil のラインナップを再編した場合、数年後に「使えない」可能性はゼロではありません。これが購入前に考えておく価値がある唯一の懸念です。
価格の¥19,800は高いです。毎日使うものとして計算すれば1日あたり100円強で、許容範囲に入る方は多いと思いますが、正直なコストとして書いておきます。
ペン先の消耗は、毎日使うなら3〜6ヶ月で交換が必要になります。ペーパーライクフィルムを貼っている場合は1〜2ヶ月で削れてくる感覚です。交換用ペン先は純正で4個入り¥1,100程度なので、消耗品コストとして計算に入れておくといいです。
こんな人にはApple Pencil Proを勧める、こんな人には勧めない
Proを選んでいい人:
– iPad mini 7・iPad Pro M2以降・iPad Air M2以降のユーザー(対応機種の時点で選択肢がない)
– GoodNotes やNotabilityで毎日手書きメモを取る方(スクイーズが馴染みます)
– サードパーティ製スタイラスからの乗り換えを考えている方
Proを選ばなくていい人:
– iPad mini 第6世代など旧世代の iPad ユーザー(第2世代かUSB-C版が選択肢です)
– スタイラスを月に数回しか使わない方(コストが合いません)
– 書き心地の改善目的で第2世代からの乗り換えを検討している方
判断軸はシンプルで、iPad mini 7 や iPad Pro・Air M2以降を持っていてスタイラスが必要なら、Proが唯一の選択肢になります。第2世代からの乗り換えは、スクイーズを日常的に使いたいかどうかで決めていいと思います。
よくある質問
Q. Apple Pencil ProはiPad mini 6(第6世代)でも使えますか?
使えません。Apple Pencil Pro が対応するのは iPad mini 7(A17 Pro搭載)以降です。iPad mini 6 には Apple Pencil 第2世代が対応しています。購入前に自分の iPad の型番と対応表を必ず確認してください。
Q. Apple Pencil 第2世代と書き心地の差はどのくらいありますか?
書き心地自体の差は小さいです。筆圧・傾き検知の精度は同等に近く、線の滑らかさで大きな違いは感じられませんでした。書き心地の差ではなく、スクイーズ・バレルロールといった操作機能を使いたいかどうかが判断軸になります。
Q. サードパーティ製スタイラスとApple Pencil Proの使い心地はどのくらい違いますか?
最大の差は「すぐ書けるかどうか」です。Apple Pencil Pro は電源ボタンがなく、iPad 本体に近づけるだけでペアリング済みの状態で使い始められます。サードパーティ製のスタイラスは電源ボタンを押して接続を待つ必要があり、その数秒が積み重なってストレスになります。遅延の少なさと接続の安定性も純正の方が上です。
Q. Apple Pencil Proのペン先はどのくらいの頻度で交換が必要ですか?
毎日使用で3〜6ヶ月が目安です。ペーパーライクフィルムを使っている場合は摩耗が速く、1〜2ヶ月で交換が必要になることもあります。交換用ペン先は純正品4個入りで¥1,100程度なので、消耗品として予算に入れておくといいです。
まとめ——選択肢はなかったが、半年後も正解だった
iPad mini 7 を買ったから選ばざるを得なかった Apple Pencil Pro ですが、半年使い続けて後悔した感覚は一度もありません。
サードパーティ製のころに感じていた「すぐ書けないストレス」は完全に消えました。スクイーズは最初懐疑的でしたが、3週間で手放せない操作になりました。バレルロールと「見つける」は用途次第で、使わない方は使わないというのが正直なところです。
書き心地の改善目的で第2世代から乗り換えを考えているなら、差は小さいとお伝えしておきたいです。iPad mini 7 ユーザー、あるいは毎日 GoodNotes でメモを取る方には、迷う必要はないと思います。
この記事を書いた人
Mono — ガジェット好きの会社員。年間20点以上のガジェットを実際に購入・使用してレビュー。特にApple製品とイヤホンに詳しい。

